12月
20
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森の里炭焼き倶楽部の忘年会でFさんが蕎麦を打ってくれることになった。一度だけ自己流で打ったことがある。何年か前に檜枝岐に行ったときに捏ね鉢を買っておいたのが家のどこかにあるはずだ。
夏に始まった井戸掘りもいつの間にか完成していた。Aさん夫婦の大功績である。タケタケランドにちなんで「かぐやの水」と命名してある。水の味は鉄くさくてちょっと飲むには向いていない。来年にはいちおう水質検査をしてみるそうだ。
F師匠の手ほどきでAさんがトライしてみることになった。まずは500gのそば粉の42%の水を何回かに分けてすこしづつ注ぎ両手で8の字を描くように混ぜる。とりあえず水の混じったそば粉を手で揉むようにしてそば粉に水を馴染ませる。これを何回か繰り返して行くとそば粉は次第にダマになっていき,やがて一つの固まりになる。
ここで手に付いたそば粉をよく落として,手をきれいに洗う。こうしてこの固まりを捏ね鉢の縁を利用して回転させながら練っていく。これがけっこう大変な力仕事になる。手に吸い付くようなしっとり感がでたらオーケーだ。
蕎麦打ち台のうえに固まりを載せて,まずは押しつぶして円盤状にする。これを中心から縁に向かって押し広げていく。
ほどよい厚さにのばしたら,延べ棒に巻き付けて転がしながら延ばしていく。このときほとんど力は加えない。6回転がしたら180°回して反対側の端から巻き付けていく。これも6回転がしたら,今度は90°回して別な端から巻き付けていく。打ち粉を蒔きながらこの作業を蕎麦の厚さが1ミリくらいになるまで繰り返す。延べ棒の中心や両端に力を加減しながら,正方形になるように延ばしていく。
これを折りたたんで(詳細は忘れた!)切っていく。包丁を上から押して蕎麦を切ったら,包丁を駒板の方に傾けて,駒板をずらして蕎麦の細さを加減する。大事なことはリズミカルにやることだとF師匠はいう。
「やってみますか?」とF師匠が言うので,自分も全行程をトライすることになった。ビギナーズラックというのか思いの外うまくいった。が,蕎麦切りの段で失敗した。リズミカルに包丁は動くが,蕎麦の太さが一様ではない。
ともかくも,切った蕎麦は熱湯で1分茹でて水で洗ってぬめりを取る。掻き揚げもできあがり,鴨ならぬ鶏肉とネギの付け汁も完成した。
たらふく食べてビール(発泡酒)を飲んだ後は,焼酎をちびちびとやりながら過ぎ越の一年を振り返った。またまた,時間はまったりと流れてもうすぐ冬至をむかえる陽が傾いていく。
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